最高の集中状態「フロー体験」とは。
突然ですが、あなたは、「今、自分が集中できている」という感覚を感じたことがありますか?
意外とないのではないでしょうか?(笑)
では、こんな体験はよくあるのではないでしょうか。
好きな漫画や小説を「この先どうなるのか」と読み進めるうち、真夜中になっていたとか、親しい友達とおしゃべりをしていたらお店の閉店時間になっていたとか、
自分から提案した企画のプレゼン資料をまとめているうち、フロアに誰もいなかったとか、初めて取り組むスポーツに没頭していたら、いつの間にか日が暮れていたとか。
なにが言いたいのかというと、本当に集中している時というのは、「自分が集中している」ということ自体、意識しないほど集中しているということです。
これらの体験は、いわゆる「フロー体験」と呼ばれる状態です。
フロー体験とは、心理学者のミハイ・チクセントミハイが提唱したもので、自分自身の「心理的エネルギー」が100%今取り組んでいる対象へと注がれている状態のことを言います。
チクセントミハイは心理的エネルギーと表現していますが、これは「集中力」に置き換えることができます。
つまり、ものすごく集中している状態が、フロー体験なのです。
皆さんも絶対に一度は経験したことがあるはずのフロー体験。
あの時の集中力を引き起こすことができれば、最強だと思いませんか?(笑)
今回は、チクセントミハイが挙げている、人がフロー体験をするための主な条件の中でも、私が特に大切だと考えている4つを紹介していきたいと思います!
1.ちょうどいい難易度のものに取り組んでいる
読書にしろ、会話のやり取りにしろ、仕事にしろ、スポーツにしろ、今、取り組んでいる内容が、本人の能力と照らし合わせて難易度が高すぎず、なおかつ簡単にできるものではなく、
能力の全てを出し切らなければ達成できないレベルであること。
2.取り組んでいる対象へのコントロール感覚がある
自分のリズムで本を読み進める。気持ちのいいテンポで会話を交わす。アイデアレベルだったものを目に見える形に落とし込む。ポールを思い通りにコントロールする。
取り組んでいるものを自分自在に操っているをいう感覚を覚えること。
3.直接的なフィードバックがある
取り組んでいることから即座に何らかのフィードバックが帰ってくること。
読書なら「面白い」「続きが気になる」であり、会話なら、「相手の笑顔」「同意」「言葉のキャッチボール」であり、企画書作りなら、「言葉選び」「図案作成」などの刺激であり、スポーツならば「うまく行った」「失敗した」といった身体的な感覚です。
こうした反応が自分の内面に響き、喜びや悔しさなどの感情を呼び起こす状態であること。
4.集中を妨げる要素がシャットアウトされている
今、向き合っている対象以外のことが紛れ込むことなく、対象にのみ集中できる環境であること。例えば、本を読んでいるときに横から話しかけられたり、会話の最中に相手が電話で話し始めたり、企画書作成中に上司から呼び出されたりするなど、何らかの理由で行動が中断される恐れがないこと。
この4つの条件が満たされると、人は過去に体験したことのない高い集中力を発揮することができ、フロー体験と呼ばれる高揚感を覚えることができます。
その間、私たちはワクワクする喜びを感じ、再びフロー体験をしたいと欲することで、ひと回りもふた回りも成長していくことができるのです。
さて、今回はフロー体験についてお話しましたが、これらの話から、フロー体験は喜びの感情が影響していることがわかります。
実は、集中と感情は密接に結びついています。感情と集中力についての話は、別の記事でお話ししたいと思います!
何か作業を進めるときは、フロー体験を引き起こすこの4つのポイントを意識してみてみるのもいいかもしれません!
ではまた!