7本のハンガーで集中力アップ!習慣化するための「仕組み作り」
こんにちは!
前回の記事で、集中力は何かをする、しないという「意思決定」や細かな小さい作業、先延ばしにした決定事項によって奪われているという話をしました。
前回の記事はこちら
意思決定や、先延ばしによって、ウィルパワーがどんどん消耗され、集中力が低下していきます。
集中力を高めるには、ウィルパワーの総量を底上げするか、普段使用するウィルパワーを節約する二通りの方法があるというお話もしましたが、今回は、ウィルパワーを節約する方法について消化したいと思います。
習慣化が一番
単刀直入に言うと、ウィルパワーを節約するのには、「習慣化」が一番です。
1日を通して集中力を保っているように見える人もいれば、日々の雑務に追われ、消耗していく人もいますが、彼らの差は、ウィルパワーを節約できているかどうかにあります。
例え話をすると、自転車は一度乗れるようになると、誰もがほぼ無意識のままに漕ぎ出せるようになります。すると、脳はウィルパワーの出どころである前頭葉ではなく、小脳を主に使うようになります。
つまり、自転車に乗るたびに、「さあ、乗るぞ」と意気込み、「最初は右足から踏み出して」などと考えていると、動作に集中しなければなりませんが、無意識で漕ぎ出せるようになるとウィルパワーはほとんど消費されなくなるわけです。
このように、1日を通して集中できる人たちは、ウィルパワーを使うことなく集中しています。そして余ったウィルパワーを、より重要なことを習慣化させるために発揮しているのです。
では、どうすれば集中力を高める「習慣」が身につくのでしょうか?
コツは、判断や決断を減らすことです。
つまり、ウィルパワーをなるべく使わずに判断や決断ができる「仕組み」を作ることにあります。
この「仕組み作り」について詳しくお話ししていきます。
さて、習慣化の仕組みを誰よりもうまく取り入れている方々がいます。
それは、トップアスリートと呼ばれている人たちです。
幼い頃からの練習によって、本来、高度な選択、決断の連続であるはずの打つ、走る、蹴るといった動作の組み合わせを習慣化。
例えば、プロゴルファーのティーショットにしても、ピッチャーの投げる変化球にしても、サッカー選手のスルーパスにしても、素人にはできない瞬間的な判断と、高度な動作です。
ところが、トップアスリートの脳を調べてみると、いずれのプレー中も前頭葉はあまり活動していなかったのです。主に働いているのは小脳で、体は反射的に動かしているだけ。
脳は、習慣化によって、その習慣に沿った形に変化していくことが研究からわかっています。
これは、集中力に関しても同じで、高い集中力を発揮しなければできなかった作業も、習慣化することで集中せずに処理できるようになります。
つまり、習慣化によってウィルパワーを節約することができるのです。
人は、習慣化の仕組みをうまく取り入れている人は、スキルを身につけるまでは、ウィルパワーを消費しながら学んでいますが、習慣化した後は、ウィルパワーを使わず、行動に移します。
だから、長時間にわたって、集中力が持続しているように周りからは見られるわけです。
これは彼らの脳が特別だからではなく、普通の人と、集中力を使う対象が異なるだけです。
彼らは習慣化によってウィルパワーを温存しながら、新しい習慣やスキルを身につけるためにウィルパワーを使っているのです。
日々の生活の中で選択や決断の機会を減らそう
選択する数が多く、「迷い」が多ければ多いほど、ウィルパワーは消耗していきます。物事を選択するときに使うエネルギーと集中するときに使うエネルギーは同じウィルパワーです。
ですから、日々の生活の中で、選ぶ場面が少なければ少ないほど集中力は上がります。
このルールを知っておけば、生活は自然とシンプルなものに変わっていきます。
つまり、持ち物と選択する機会を減らせば、集中力は自動的に上がるということです。
ということで、ここからは日々の生活の中でのよくあるシーンに使える選択肢を減らすアイデアを紹介していきます!
7本のハンガーで集中力アップ!
スティーブジョブズは言わずと知れたアップルの元CEOですが、彼は公の場に出るときはいつも同じ服装をしていました。黒のタートルネックに色落ちしたリーバイス、足元にはグレーのニューバランス。
「毎日の服を選ぶ」という選択(行動)にストレスを感じる人は多いかと思います。ジョブズは、その面倒な判断を「仕組み」で排除していたというわけです。
ウィルパワーは創造性を発揮するための集中に使う。そのためには日々の生活から無駄な選択をする機会を減らしていくこと。毎日、着る服を決めておく習慣もその対策の1つとして効果的ではないでしょうか。
黒のタートルネックにジーパンとスニーカー。ワードローブを絞り込むことで、本来は選択しなければならない場面を仕組み化し、ウィルパワーの浪費を抑えていたのでしょう。
このジョブズの習慣は、皆さんも真似ることができます。
クローゼットに7本のハンガーを用意し、月曜日から日曜日までの着る服を上から下まで全部用意してしまいます。着替えの際にハンガーから取り出せば、全ての選択が一度に終了するという仕組みです。
ビジネスパーソンであれば、シャツ、パンツ、ジャケット、ネクタイ。どの組み合わせでも合う「色味」でアイテムを絞り込めば、理想形であるジョブズのようなシンプルで個性的なワードローブを作ることができます。
目的に向けて集中できる人は、この「仕組み化」に力を入れ、ウィルパワーを節約し、人生で大切なことに集中しているのです。
今回は集中力の源であるウィルパワーを節約するには、習慣化が一番であるという話をさせていただきました!
その上で習慣化する「仕組み作り」が大切だということもわかっていただけたと思います。
お家のクローゼットに7本のハンガーを用意して、ぜひ皆さんもスティーブ・ジョブズのように高い集中力を獲得しましょう!
ではまた!
意外と知らない、日常に潜む「集中力を奪うトラップ」とは?
こんにちは!
いきなりですが、皆さんが「集中力を使っている」と考える場面を想像してみてください!
・机に向かって熱心に勉強をしている状況
・キーボードを操作し、パソコンで企画書を作っているシーン
・ビリヤードのキューを手に、狙うショットを考えている姿
・手先に意識を集中させて、細い作業をしている時
どうでしょうか?
一般的に集中していると言われるのは、このように何かを「やろうとしているとき・取り組んでいるとき」のことです。これは確かに集中力が使われ、ウィルパワーが消費されます。
では、次のような場面ではどうでしょうか?
・デザートを食べたかったけど、ダイエット中だから我慢した
・勉強中、集中できないことに気づき、頬をパンパンと叩いた
・セミナーに出て、自分が3年後にやりたいことを想像してみた
・上司に文句を言われて、言い返したかったけれど、できなかった
実は、今あげたどのシチュエーションでも、人は集中力を使っています。
こうした、「何かを我慢しているとき」や「何かをしたいと望んでいるとき」にも、
ウィルパワーは消費されているのです。
※ウィルパワーについてはこちら。
つまり、何かをする、何かをやらない、何かを望むという選択や決断の際に、たとえそれがどんな小さなことであっても、脳は集中力を使い、ウィルパワーも減っていくのです。
このように疲労が蓄積されていく様子は、筋肉を使った単純作業に似ています。
私たちは重いものを何回も、何回も持ち上げていると、体が疲れてきて動かなくなります。
それと同じように、何かに没頭したり、誘惑に抗ったり、将来の目標や明日の予定を考えたりする度にウィルパワーは消費され、集中力が発揮できない状態になってしまうのです。
また、様々な研究で、多すぎる選択肢も、ウィルパワーを人間から奪い、決断を鈍らせるという結果が出ています。
目覚めて、朝食は何を食べるのか、今日は何を着ていくか、どのルートで出勤するのか、朝イチの仕事はどれから始めるか。かかって着た電話に出るか、出ないか。
メールの返信はすぐにするべきか、会議で発言するか、しないか、、、
毎日の生活の中で、選択と決断を繰り返す度に、ウィルパワーは減少します。朝はやる気十分だったのに、昼休みを過ぎ、日が沈む頃には疲れ果ててしまうのも当然なのです。
ウィルパワーが一定以下になると、どうなるかというと、人は「先延ばし」をして舞います。
ところが、何か決定しなくてはいけない細かいことを、頭の中で「やりかけのまま」「先延ばし」にしておくと、無意識に気にした状態が続きます。
これを「決定疲れ」といい、決定を放置し、後回しにした場合にウィルパワーが消費される現象を指します。
つまり、人は行動ではなく、「意思決定」で疲れるのです。
疲れているときに物事を先延ばしにしたくなるのは、決断するパワーが残っていないからです。だから先延ばしという行動をとるのです。
もちろんそんな状態ですから、集中力はそこを尽きている状態です。
後回しにすればするほど、ウィルパワーは下がります。消耗していくのです。
よく、「今やらないともっと面倒臭くなる」といいますが、あれは的を得ています。
ですので、決断はすぐに下したほうがいいです。即決できる仕組みを作った方が絶対にいいのです。
ちなみに、「この人にメールを送らないと」「これを買っておかないと」といった、細かい仕事も集中力を奪っていきますが、これらに対しては、「バッチ処理」という考え方が効果的です。
バッチ処理
細い仕事は、1日の終わりなど、どこかの時間にまとめて片付けます。
コツは、まとめて最後にやることです。
必要なものは、大きめの付箋、もしくはスマホのリマインダーでもいいでしょう。
仕事や勉強中に、やらなくてはいけない雑事を思いついたら、一旦メモして、すぐに頭の外に出しておくのです。
それで最後に残さずまとめて一気に片付けます。
1分程度でできるタスクなら、すぐさまやってしまってもいいのですが、集中状態に入ったら、それ以外のことをやらない方が集中力は持続します。
そして、雑事は翌日に残さないようにまとめて処理するという「バッチ処理」が大切です。
ですので、会議や打ち合わせで、「また日を改めて決めましょう」と先延ばしにするのは、頭の中で、ずっとウィルパワーを食い続けることになるので、すべきではありません。
いかがでしたでしょうか!
今回は、日常生活で集中力もといウィルパワーを奪っている原因や、細かい仕事に対する対策について紹介しました!
普段の何気ない洗濯や決定があなたの集中力を奪ってしまっているんですね。
それらを防ぐためにも、決断は即座に下ろすことが大切だであることもお話ししました。
バッチ処理、簡単にできることなので、ぜひ実践してみてください!
まとめて一気に片付ける!がポイントですよ!
次回は、即断即決をするための具体的な方法などについて紹介したいと思います!
ではまた!